股関節グループ
毎週木曜日 午後
変形性股関節症、特発性大腿骨頭壊死症、臼蓋形成不全症
- 変形性股関節症
- 特発性大腿骨頭壊死症
変形性股関節症
概要
股関節は、大腿骨の丸い先端(大腿骨頭)と、それがぴったりはまる骨盤側の凹み(寛骨臼)とからできています。この両方とも、表面には関節軟骨というツルツルした白い組織があります。股関節はとても大事な関節で、広い範囲で動かせるだけではなく、体重を支えます。このため、関節軟骨がすり減って無くなることがあります。これが、変形性股関節症という病気のごく簡単な説明です。この病気は股関節の痛みを引き起こし、睡眠中に痛みで目がさめることさえあります。また、動きが悪くなるため、階段がつらくなったり、速く歩けなくなったりします。
治療
重症の変形性股関節症に対する手術法の一つとして、人工股関節全置換術があります。大腿骨頭と寛骨臼の両方を、工業的に生産した部品で置き換えます。これらの部品を骨に固定するわけですが、その方法には、骨セメントと呼ばれる合成樹脂を使う方法(セメント法)と使わない方法(セメントレス法)とがあります。われわれは、大半の場合にセメントレス法で固定していますが、術中の判断によってセメント法もしています。また、セメントレス法でカップを固定する場合、しっかり固定する目的で、金属製のネジを使用することもあります。
下の写真は、セメントレス法で使用する部品とX線写真の例です。