関節グループ
毎週火曜日 午後
関節リウマチ、直性脊椎炎
- 関節リウマチ
- 強直性脊椎炎
強直性脊椎炎
概要と原因
強直性脊椎炎は、背骨(脊椎)に炎症をきたす病気で、病状が進行すると少しずつ背骨の動きが悪くなり、日常生活に支障をきたすようになります。免疫の異常が関与していると考えられていますが、どうして病気になるのかについてはまだ不明です。
症状
首から背中、腰にかけての痛みを感じ、背骨どうしがくっついて動かなくなることもあります。炎症が背骨だけでなく、股関節(太ももの付け根)にまで及ぶと、座ったり、歩いたりすることが難しくなります。また手足にも炎症が及ぶこともあります。
診断と検査
診断には主にレントゲン検査と採血による検査を行います。初期ではレントゲン検査で異常が見られませんが、病状が進行すると背骨や骨盤の骨と骨とがくっついている(強直)像が見られます。こうした関節強直は股関節に及ぶこともあります。採血検査では、炎症の指標であるCRP、赤沈(ESR)が高値となったり、骨形成の指標であるアルカリフォスファターゼが高値となったりすることがあります。また免疫に関与している白血球細胞表面上の分子HLA-B27が陽性となっていることが多いと考えられています。
治療
基本的には炎症を抑え、痛みに対処するためにステロイドや非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)が用いられます。病気の原因が不明なため、根本的な治療法は実用化されていません。
手術
関節が強直して、日常生活に支障をきたすようになると、手術による治療を考慮します。しかし、背骨の強直に対して有効な手術法はなく、股関節の強直などに対して人工股関節置換術を行います。