膝関節グループ
毎週火曜日 午後
変形性膝関節症、特発性大腿骨内か骨壊死症、前十字靱帯損傷、後十字靱帯損傷、半月損傷 、反復性膝蓋骨亜脱臼・脱臼、膝離断性骨軟骨炎
前十字靱帯損傷
概要
前十字靱帯は、すねの骨が前方に移動するのを防ぐ事と、すねの骨が異常な方向に捻じれるのを防ぐ、2つの役割を担っています。前十字靱帯が損傷すると主にスポーツ活動時にステップを踏んだり、急に止まったりするときに膝に異常な動き(亜脱臼)が生じます。この異常な動きはいわゆる運動中の膝くずれとして自覚され、思い切って運動ができなくなるだけでなく、半月や関節軟骨などの膝関節の他の組織の損傷をひきおこすことがあります。前十字靱帯は一度切れると自然に治ることが期待できないため、整形外科の専門医による診察が必要です。
治療
前十字靱帯は関節内にある靱帯であり、自然に治癒することが期待できない組織です。したがって特にスポーツ活動を積極的に継続することを希望する場合には、手術により前十字靱帯を再建して正常な膝関節の動きに戻すことが必要です。当科ではより正常に近い前十字靱帯を再建するために、自家ハムストリング腱や骨付き膝蓋靱帯を使用して解剖学的に忠実な手術を行って良好な成績が得られております。ハムストリング腱を使用する場合には、太ももの骨とすねの骨にそれぞれ2つずつ小さなトンネルを作成する二重束再建術を行っております。手術は関節鏡という内視鏡を使用して行うため小さい傷で済みます。正確で合併症を最小限にするために手術室で撮影した三次元画像上を用いたコンピューターナビゲーションを使用した最新の術式で行っております(高度先進医療に認定されています)。
詳細資料
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